活動レポート

2010年1月30日 プレゼント用の越冬サトイモの収穫

●NPOつくば農場(旧八郷町)では、サトイモとヤーコンを掘り起こさないまま、数十株だけ土中で冬越しさせました。30日、それを収穫し、東京・小石川の赤堀料理学園にお贈りしました。4箱中の1箱は、親芋・小芋を切り離さないままの芋の塊りとして、水で泥を洗い落として梱包しました。普通店では売っていない特別な形態のサトイモです。子供料理教室で、この塊りを「食育」の材料として活用してもらおうというわけです。
s-100130NPO1.jpg赤堀料理学園校長の赤堀博美様には、3月10日のNPO食と農による「いまこそ食と農」の講演会(文京シビックホール)で、「食と農を結ぶ食育」と題して講演していただきますが、この芋を使った子供たちの料理学習の模様もビデオで紹介される予定です。
こういう形でわれわれの芋が生かされるのは嬉しいことです。講演が楽しみです。土中で冬越ししたこの芋はとても甘く美味しいです。子供たちが料理体験を機に、次には芋を栽培してみたいと言ってくれることを密かに期待しています。

●サトイモのほか、ジャガイモ、サツマイモなどの収穫、さらに栗拾いが、NPOつくば農場でのオススメ農業体験の主なメニューです。赤堀博美さんとは、今年、子供たちにこれらの農業体験をしてもらうプランを立案中です。子供たち50人、100人の歓声が畑じゅうに響くことを夢見ています。
この日のサトイモの収穫風景、写真に撮るのを忘れました。のんびりと、楽しんで汗を流す農業を目指す”週末ファーマー”なので、この手のドジはしょっちゅうです。
で、今回の写真は昨年秋の芋掘りのときのものを掲載します。
また併せて、つくば農場のシンボル・筑波山の風景(農場とは別の地点で撮影)もお見せします。
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●3月以降のつくば農場での農業体験(種植え、収穫)のスケジュールは、このページで追って掲載し希望を募ります。どうぞ、お楽しみに。そして、どうぞ畑へお越し下さい。
また、今年から少人数(最大10人ぐらい)だったら泊まって農村の自然を楽しんでいただけるよう、プレハブ小屋(借家)も畑のそばに確保しました。こちらも、どうぞお楽しみに。                   

 (2月1日 文責:宮崎)

12月12日(土) NPOマロンパークの栗の木の枝の剪定作業

栗畑36アールの栗の木70本ばかりの枝を剪定する作業を、NPOスタッフ2人でやりました。初めての体験なので、われらの師匠・永瀬二郎さん(梨農家)に手本を示してもらい、スタッフも練習として少しだけ実際に作業をしました。
作業は、太陽の光を浴びるたくさんの枝の中で、光を上の枝で遮られているような下部の枝を切り落とすのがポイント。下の枝では、葉の光合成が落ちて栗の実がよく育たないし、それらを成らせないことで木全体の実をすこしでも大きく育てようというわけです。師匠がその説明をしながら
チェーンソーで次々と不要な枝を切り落としていきます。昔、栗も栽培していたそうで、さすがに師匠の作業は的確で、素速い。枝の切り口に、われわれが保護剤を塗ります。それで完了です。
 2面ある栗園の1面だけをやり、残りは来年正月回しとしました。栗園はこのあと、春へかけて下草がものすごい勢いで伸びますので、なるべく早めに草刈機で草を刈り取ることが必要です。先制攻撃がここでもモノを言います。こうしてひと月ないしひと月半に1回ほどのペースで36アール全部の園の下草を刈って、9月の栗拾いを迎えます。

NPOマロンパークの栗の木の枝の剪定作業NPOでは、この栗園「NPOマロンパーク」の草刈などの作業を、「栗十字軍」と呼んで都市民のボランティアで推進していきます。来年が2年目の栗園の管理です。1年目の作業の遅れなどを反省し、きちんとした年間の作業計画を立てて、出動していただくボランティアの方々には、弁当や交通費の支給ができるよう予算化して、このプロジェクトの運営をしていく方針です。
 栗園は、高齢農家の依頼を受けて耕作受託しています。「日本の食と農」の健全な発展を旗頭にする「PO食と農」では、不耕作地の耕作を引き受けるのを目的の一つにしているからです。
栗プロジェクトでは、市民のみなさんの一段のご理解・ご協力を期待しています。来春3月ごろから「栗十字軍」の募集を始めますので、応募のほどよろしくお願いしておきます。
(09/12/26 宮崎記す)

11月21日(土) サトイモの種芋保存のための作業

●芋を株ごと土中に埋めて種芋にします

サトイモは、出来のよさそうな株を選び、茎を切り落とし、親芋と子芋を切り離さずにそのまま株を土中深く埋め、越冬させて種芋とします。自家再生産を繰り返すわけです。ジャガイモは多くの品種がウィルス菌に汚染されていると言われるため、そうはいかず、種苗メーカーが作ったウィルスフリーの種芋を使わなければなりません。でも、サトイモはウィルスに強いのでしょう、自家再生産が効くのです。
子芋は1株に15~20個付いていてその子芋を種芋にします。20株ほど埋めましたが、すでに収穫した子芋を五万と小屋に保存していますので、来年産直販売などをするための必要量を見定め、3月に種植えをします。


●来年早々に種芋植え(3月)の体験者募集をします

来年は、ある農業資材メーカーと生産販売で連携する話を進めています。それに備えて今のNPO農場から少し離れた畑をすでに確保していて、そちらに種植えする予定です。種芋植えは、農業体験を希望するNPO会員などに大勢参加してもらい、先輩会員の指導の下に行います。来年早々に体験希望者を募りますので、ふるってご参加ください。

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11月17日(火) サツマイモとサトイモの保存の作業

●ユンボで地下1メートルの穴を掘りサツマイモを埋めました

 1週間前に収穫した最上等のサツマイモ約70kgを、天然の状態で保存するため地中に埋める作業を、NPO活動の協力者である石岡市柿岡の農家・宮本建二さんの支援で行いました。宮本さんに、自宅わきの畑の一角にユンボで深さ1メートルほどの大きな穴を掘ってもらい、そこに入れ込んだモミガラの山の中に、米袋入りのサツマイモをもぐりこませるという方法を取りました。イモの上の厚さ30センチほどのモミガラの上に土をかけ、その上にシートをかぶせ、シートを土で押さえて完了です。土をかけるのもユンボでやったので、あっという間の作業でした。毎年スコップで穴を掘ってイモを埋め、上に稲ワラなどをかけ土で覆うという方法でやっているのですが、春先に掘り出すと大半が腐敗していて、サツマイモの天然保存は我々NPOにとって、大きな課題となっています。収穫後ほやほやのイモを米袋に入れ、モミガラと土で覆うという、初めてトライしたこの方法の成功を祈るばかりです。

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●サツマイモの保存は摂氏12度前後が適温といわれます

秋に収穫するサツマイモは、冬場の保存スペースを摂氏12度前後に保たないとデンプンが腐るとされます。「保温庫」をもつ生産者や流通業者は、保温庫で温度コントロールをするので春先までイモを出荷できますが、電気代がバカにならないので我々は保温庫をもたないため、天然の状態でこの温度を保つ工夫をする必要があるのです。宮本さんは保存が厄介なサツマイモは大量につくっておらず、この方法でたぶん大丈夫、と楽観視しています。元公務員で定年後に農家に転じた宮本さんのトライアルに我々も賭けてみました。結果はいかに? 成功すれば来年は思い切って大量のサツマイモを作れます!!

●サトイモも小屋を借りて保存しました

サトイモは、収穫した最上等の子芋をコンテナ2杯分ほどストックしていて、年末へかけて会員からの産直の希望に応えていく体制です。同時に、余った分は保存し来年の種芋にする予定です。で、コンテナ2杯分を笹竹で囲った宮本さん手作りの半地下の小屋に保管してもらいました。ありがたいことです。さらに、我々NPOは、来年から宮本さんの畑の一部を借りたり、隣接の不耕作地を近所の地主さんから借りて耕作する(宮本さんがそこをユンボで耕起して支援するという申し出もいただいています)予定です。全面支援をいただけるというわけで、宮本さんの公務員時代以来、15年のお付き合いのおかげであり、本当にありがたいかぎりです。

11月10日(火)サツマイモを全部収穫

●霜の前に全部収穫しよう、と

霜月が深まります。サツマイモを強い霜に当てると畝の中といっても、イモがやられますので、この日、全収穫することにしました。NPO会員の5家族8人が連絡を取り合って収穫作業に出動しました。畑はもちろん石岡市宇治会のNPO農場。長さ10~20メートルの畝が6本ばかりあります。霜がすでに何回も降りたのでしょう、葉も蔓も枯れかかっています。蔓は畝から畝へ長く伸び、入り乱れ絡み合っています。畝間の草も目立ちます。夏の除草と蔓返しをサボった証拠を見せつけられ、辛い思いに駆られながらの作業です。他のメンバーはどうだか「?」ですが。

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●鮮やかな紅色のベニアズマを堀り上げる醍醐味

芋堀りの真っ先の作業は蔓切りです。蔓返しをしなかった報いで絡み合った蔓を切るのは大仕事。フーフー言いながら男たちが頑張ります。続いて、女性軍がマルチをめくり取ります。すると、軟らかい優良質の土が現れ、あとは切り取った茎の周りの土を掻き出すだけ。大きなサツマイモが3つ4つ連なって出てきます。ベニアズマ独特の鮮やかな紅色の、ツルツル肌のイモに歓声が上がります。1個1kgもありそうな巨大なものもあります。実に美味しそう。まさに芋掘りの醍醐味、嬉しい瞬間です。
全部で200kgも取れたでしょうか。昼食の時間を挟んで乾かしたあと、会員からの産直の注文20kgと10kgの2個口をまず作り、残りの芋のうちの優良品を商品用に保管することとし、さらに残ったものを4家族で分け、持ち帰りました。
●土に埋める伝統の天然保存を今年こそ成功させるゾ
保存用は70kgぐらいか。土中に埋め、モミガラをたっぷりかけて保温し、その上から土をかけて天然保存する――という農村伝統のノウハウを我々NPOは頭では分かっていて、毎年実行しているのですが、なかなか100%の成功に至りません。ミミガラ集めなど準備万端を期し、今年も大きな課題に挑むことにしています。