活動レポート

10月10日と17日に栗園の整理を大車輪で

台風18号の通過(10/8)から一夜明けた10日。NPO農場と隣接の栗畑が心配でしたが、たいした被害はなく、ほっと胸をなでおろしました。畑の大分を占める土日農研の農場も同様。みんなの祈りが通じたようでした。

栗畑は、それでも大きな枝が何本もねじ切られるようにして折れていました。無数の枯れ枝が木から揺すぶり落とされて散乱し、嵐の激しさを物語っていました。NPOスタッフ3人とボランティア1人で、折れた枝、散らばった枝を拾い集め、チェーンソーで切断し、積み上げました。栗畑入り口の「NPO食と農」の看板も倒されていたので撤去。大車輪の作業だったため、写真撮るのを忘れトホホ・・・。

s-091017NPO01.jpg続いて17日。2人が出動、積み上げた枝を燃やしました。大木のような枝もあり、生木も混じっていて大変。火を絶やさない工夫をし、畑作業の合間に様子を見つつ、1日かけて燃やし終わりました。下草が10cmばかり一面に伸び、緑の絨毯を敷いたようにキレイ。でも、年内には一度ざっくり下草刈りをした方がいいかな、来年のために。

畑の作業は、10日にダイコンの間引き、ハクサイ区画の除草、そしてソラマメの播種。
また、10日と17日に、サツマイモとサトイモのプレ収穫をしました。ともに良い出来!
17日、それらを乾かし、会の顧問の先生にほどよい大きさの芋を選びお礼に発送しました。

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本格収穫は、10月末から11月(特にサトイモは)になる見通しです。
賛助会員の方々から、ぼつぼつ注文が入ってきています。サツマイモ甘いです。サトイモ、ねっちりと旨いです。また、芋ほり体験の申し込みもあります(まだ1件ですが)。
みなさん、芋ほり体験、また、産直のご注文、お待ちしています!!

9月17日(木) 栗どーんと収穫

9月5日に栗の収穫を始めてから10日余り。栗の実の落下がピークを迎えたというので
(畑の師匠ナガセさんからの連絡)、平日の17日に時間を作り、NPO賛助会員のタカギさんと示し合わせ、私と二人で栗の収穫に出動しました。

kurihiroi1.jpg栗畑は36アール。栗の木の下にざっくりと落ちておりました。昨日落ちたばかり、今日落ちたばかりとおぼしき栗の実は、木漏れ日を受け、光り輝いています。美しい光景です。感動的でした。心の底から嬉しくなりました。
子供のころの潮干狩りを思い浮かべました。ざっくりと熊手で引っ掻くと、アサリやそれに混じったハマグリが光輝いていました。いまはもうない潮干狩りの光景ですが。

午前、午後と、二人で弾け飛んだ実を拾いまくりました。輝き方が足りない弾け栗もあり、虫が食ってないか裏表をひっくり返して見て、それも拾っていきました。それらはたぶん数日前の落ち栗。その間に虫にやられている危険もありましたが、もったいない精神で、栗のために拾ってあげたのでした。

午前中2時間ばかり所要のため私が抜けましたが(石岡市の副市長にグリーンツーリズム事業でのNPOと行政の連携につき建議)、二人で延べ10時間も拾ったでしょうか、合計約50kg拾いました。これをブルーシートに広げ、虫食いの危険性のないキレイなものを選別し産直購入者2人に12kgずつ箱詰めしました。送料込みで6000円×2の収入を得ることになり、ビーアンドエル社とマツシタさんに感謝です。

残りの、虫食いの危険性ありという栗をタカギさんと二人で山分けして持ち帰りました。ご近所にお裾分けし喜んでもらいましたが(すぐ食べていただいた模様)、家に取り残した5kgほどはそれから1週間後の24日に茹でてみると、ほとんどが虫食いという惨状でした。これが栗の不思議。NPO社員のミズタニさんが私たちの数日前に拾って帰った分はすぐ消毒したので、ずっと無事だったと25日に聞かされました。外見はなんともないのに(拾った直後は特に)、なぜ1週間ぐらいで虫食いとなるのかナゾです。どんな経路で虫が実の中に潜入するのか、来年へ向けてよく調べ対処法を確立しないといけません。

このあとのシルバーウィーク中は、土日農研の人たちがローテーションを組むようにして2日間出動しれくれました。ちょうどその日、通りがかりの人が栗を拾わせて欲しいと言ってきて、3kg(1000円)さばけたというのです。連休最終日には栗畑の地主さんからも拾わせていただきたいと連絡があり、まずは実り多い初年度の栗拾いとなりました。

kurihiroi2.jpg17日のブログを見て、一人の詩人という方からコメントがあり、「栗笑む」「笑み割る」という弾けた栗を表現する言葉があることを知りました。私の俳句ブログ「自然と生きる」はいま月に1500人ぐらいの訪問者がありますが、知人以外からは初めての、嬉しい有益情報でした。俳句ブログと言っても日誌の意味も持たせているので、特に俳句にこだわってもいないし、雑俳も多いですが、「よーし続けよう」と思わされました。いま07年7月から始め、3年目に入ったところです。

この日は、栗拾いのほか、NPO農場に家の庭で育てたハクサイのポット苗を70本ばかりやや小さい苗でしたが、移植しました。枯れ木で突っ立っていたトウモロコシも50本ばかり遅まきながら抜き取り、農場の整理もちょっとやりました。まあ、すべて一歩一歩というところです。3年目の来年へ向け畑へ出る会員獲得の秘策を具体化しつつあります。
せっかく立ち上げたNPOが泣きますし、都市民の眼は、心は、いまに農村・農業へ雪崩を打つように向けられる予感がしています。宮沢賢治にもなって、私、頑張る覚悟です。

(9月25日 宮崎記す)

9月6日 「子供栗拾い体験」をにぎやかに実施

s-09NPOkuri01.jpg東京の「株式会社ワンアンドオンリー」(森島真弓社長)と「NPO食と農」が協力し、9月6日朝から、茨城県石岡市宇治会のNPO管理の「やさとマロンパーク」に、小学生を中心に9人の子供たちを迎えて、栗拾いをやってもらいました。
参加者は男児4人、女児5人で、4歳の男児以外はすべて小学4年生以下の子供たち。森島社長とダライバーの村岡さんとインストラクターの峰山さんの3人が付き添い。子供たちは、みんな栗拾いはしたことがなく興味津々で初体験を楽しみました。秋晴れに恵まれ、子供たちには忘れられない農業体験・自然体験になったことでしょう。

「八郷マロンパーク」と名付けた栗畑は、NPOスタッフが5日までに下草をキレイに刈り取り、落ち栗がすぐ見つけられるようになっています。栗園を見渡すと、日当たりの良い樹の下に、茶色く熟れた毬栗がばらばらとまとまって落ちています。
栗は日本でもヨーロッパでも太古の昔から食べられていて、栗の種類も数多くあり、子供たちが拾う栗はたぶん「丹波栗」という種類であることを私が話すと、「田圃が隣にあるから田圃栗かと思った」と応じる子供がいました。
いや実は、4択のクイズを出し、①いばらぎ栗、②丹波栗、③エジプト栗、④北京栗、のうちから当ててもらおうと思ったのです。みんなが①に手を上げるので、「ここは茨城県だから、やっぱりみんなそう思うんだね」と私が言うと、「じゃあボク、田圃栗にする」と鋭く反応した子がいたのでした。丹波栗を田圃栗と聞いたんですね。面白いなあ。

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木の枝で目をつついたりしないよう良く気をつけて拾って下さい! と注意点を強調して、栗拾いをスタートさせました。毬栗がぱっくり口を空け、栗がこぼれ出ているもの、毬栗の中に栗が入ったままのもの、とさまざまです。子供たちはあちこちの栗の木の周りに散らばって、栗を拾っていきました。毬栗を足で押さえ、木の枝を削った棒で栗を掻き出す子も。それを手でつかもうとして、毬栗の棘が軍手を通して手に刺さり、あちこちで「痛いっ」と声が上がります。これが栗拾いの醍醐味。生涯、この痛さの記憶を栗拾い体験として子供たちは覚えていくのだろうなあ、と思って見ていました。

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栗を拾うスピードがだんだん速くなりました。初めみんな、ひとーつ、またひとーつ、という感じで拾っていましたが、慣れとともに欲も出てくるようでした。拾うスピードが速い子、遅い子と、違いがあります。これが個性というものですね。NPOのスタッフが自分で拾ったものを遅い子の袋に入れてあげています。
●秋ひと日 栗色に染まる 子の眼   隆行
●子ら九人 兎と亀の 栗拾い     隆行
●毬栗の いつまでも残る 手の痛さ  隆行

途中、樹下のブルーシートに坐ってお茶タイムとなりました。その時間を使って、NPOスタッフの田口さんが試作した塩ビ製の長さ1メートルほどのパイプの先で毬栗をぱくっとくわえ、それにより毬の部分を切り離し、栗の実だけがパイプの中に蓄えられるという道具を披露します。アイデアの面白さに拍手が沸きました。すかさず田口さんに「博士」というあだ名が付けられます。この栗拾いパイプを子供たちが代わる代わる試してみたのはいうまでもありません。

s-09NPOkuri04.jpg記念撮影もしました。タイマーをかけ、フラッシュまでのカウントダウンをしつつ、チーズの替わりに、「びっ栗だぁ」「じっ栗だぁ」「がっ栗だぁ」などのおじさん駄洒落が出ます。秋の軟らかい日差しを正面から受け、賑やかな集合写真が撮れました。
続いて、NPO畑で紫蘇の葉摘み・ゴーヤー収穫、ピーマンの収穫(土日農研からのプレゼント)を楽しみました。

これで午前中の予定を終了、約10km離れたところにある「朝日里山学校」という石岡市の施設(廃校あと)に移動し、あらかじめ頼んでおいた「栗ご飯」の昼食を食べました。お替りをし、子供たちは秋の味覚を満喫しました。

再びNPOの栗園に引き返し、小屋の前の広場で、竹細工をしました。作るのは水鉄砲と竹とんぼ。竹は前日、近くの竹山から竹を切り出し準備しておいたもの。
水鉄砲は・・・・2つのパーツがあり、1つは水を入れるタンク部で、竹筒の節に錐で穴を開けて作ります。もう1つは突き棒で、細い竹の先端にぼろ布を堅く巻きつけ、竹筒の内径にぴたりはまる太さにしてビニール紐で縛りつけます。この突き棒を動かし、水を吸い上げ、次に竹筒を目標物へ向け、突き棒を強く突き出して、水を発射させるという仕組みです。男児たちにNPOスタッフがマンツーマンで付いて指導に当たりました。20分もして
出来上がると、子供たちは畑へ向けて水を飛ばし歓声を上げました。
竹とんぼは、ヘリコプターの羽根にも当たる部品を竹で作るのが最初の仕事。竹のヘラを羽根として、羽根に傾斜を付けるように薄く削っていきます。次に羽根の中央部に錐で穴を開け、ここに竹箸のような脚(とんぼの胴体)を作って突き刺して出来上がり。女児たちが切り出しナイフを使い、羽根を削る工作を慣れないナイフにも恐れず、楽しそうに作っていきました。こちらも20分ばかりで全員が作り終え、とんぼの脚を両手に挟んでグルグルと回転させ、空中に放り出すやり方で飛ばしました。ほどなく飛ばし方の要領を覚え、飛ばしっこに興じました。

s-09NPOkuri05.jpgたっぷり遊んだところでタイムアップ。NPOの女性スタッフが作った「栗坊や」と名付けた面白い民芸品が子供たちにプレゼントされました。栗坊やは、青い毬栗を開球し、そこからまだ未熟な皮の白い栗の実を取り出し、毬栗の毬の部分をモヒガン刈り様の髪の毛にカットし、白い皮の部分を顔に見立てて目鼻を書き入れるというものです。
「おもしろーい」という歓声が上がります。白い色がさめないように何か工夫すれば、商品にもなりそうな逸品。栗坊やは、子どもたちが家に持ち帰って顔を書き入れることになり、大切に紙コップに収納しました。
ドライバーの村岡さんは二種免許をもった練達のドライバー。思い出をいっぱい作った子供たちを乗せ、午後3時半、車が「やさとマロンパーク」を後にしたのでした。
                     (9月8日 文責:宮崎)

8月29日~30日 栗拾いツアー受け入れ準備の草刈り作業

石岡市宇治会の「八郷マロンパーク」(耕作受託の栗畑)に、NPO社員3人が出動し、友好団体「土日農業研究会」のメンバー5人のサポートも得て、下草刈り、枯れ枝の整理、蜘蛛の巣払いなど、9月からの栗拾いツアー受け入れの作業をしました。
NPOファーム(栗畑と隣接)の地主・永瀬さんが草刈り機2台を主力に作業するわれわれを見て、作業支援のため自分の「草刈り車」を栗畑に乗り入れ、100人力のサポートをして下さいました。

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おかげで36アールの畑の草をあっという間に刈り倒すことができ、大助かりでした。
春先から、何度か36アールの下草を刈りましたが、途中の草刈りでは、スタッフ不足のため1日で、またはせめて1週間で全部をクリアーするというわけに行かず、手前から始めて一番奥までたどり着くころには、再び草が伸びている状態の繰り返し。約半年の亀のごとき歩みで、初めて畑の端から端まで樹間が見通せるようになりました。
2日目・30日の仕上げの作業により、マロンパークの名に相応しい栗園となり、快哉を叫びました。

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次週9月5日に「NPO食と農」管理を謳う [八郷マロンパーク] の看板を立て、6日、東京の子供たち26人を迎える準備を完了させます。
賛助会員のみなさま、9月第3週ぐらいまで十分に栗広いが楽しめます。
どうぞ、お越し下さい。現場の地図は当HP「栗拾い参加者募集」の要領を書いたコーナーにグーグルマップと、詳しくは”こちら”の表記をクリックして現れる、現場周辺の手書きの地図を、参考にして下さい。       (9月2日 文責:宮崎)

8月12日 お盆前の草取り

夏草の伸びる勢いは凄いです、特に畑の草は。日当たりはいいし、肥料もたっぷりなので、一気に伸びます。炎天下では草取りの時間も限られます。お盆休みもあるし。
ならば、その前に少しやっつけておこうと、12日、一人で畑へ出ました。
早朝7時前に着き、曇り空も有り難く、NPO区画の雑草に挑みました。最も面積多く栽培しているのはサトイモで、ここは8月初め他のNPOメンバーがパーフェクトにキレイにしていて、逆にその隣りの紫蘇の脇が草ボウボウとあって、ここをやっつけにかかりました。すると、ほどなくカンカン照り。チェッと舌打ちしながら、それは覚悟とばかり戦闘モードに入ります。
腰の辺りまでびっしりと生え伸びた雑草を、掻き分け掻き分け、右手で草の根に鎌の先を入れ、左手と共同作業で力を集中させて引っこ抜く、という得意のやり方です。片膝を着き、手に一番力が入るスタイルで。前日、大雨が降り、土が軟らかいのが幸いし、大雑草群の割にはまずまず良く抜けます。持ち前の馬力でガンガン攻め込みました。少しずつ少しずつ前進です。地肌を見せた黒土の上に汗がボタボタ落ちます。脱水症にならないよう、間断なくペットボトルの氷水を飲みます。
雑草は・・・・・・一番目立つのは、チカラシバ、メヒシバ、カヤツリグサ、エノコログサら根の強い性悪ヤロウども。これらを一叢(むら)ごと一株ずつ根ごと引き抜いていきます。やはり性悪のタケニグサやワルナスビ、ギシギシも大きく伸びています。花はキレイだけれど群生すると憎らしいヨメナも、草餅でお世話になるヨモギも猛々しく威張っています。アカマンマと俗称するイヌタデやオオケタデも負けじと伸びています。背の低いカタバミ、コニシキソウ、スベリヒユなども根を張っています。
畑の隅には、葉がベタベタする蔓性のカナムグラや同じ蔓性のヤブカラシもあります。何本かクズも。これらを昼までかかって抜きました。結果、2m×10mほどのスペースが作れました。秋野菜でも植えようと思いながら、before~afterのafter光景を楽しみました。写真はそれではありませんが、夏の豊かな畑の緑、というキャプションを付けたいカットです。

s-obonkusatori090826.jpg午後、どにちファームの、永瀬さんの門口にかかる道路脇に除草した草が積み上げられていて目障りです。その山を片付け、山の周辺の草を取りキレイにしました。さらに小屋の脇の廃マルチの袋を全部車のトランクに積み込み、ここも何年かぶりに整理しスッキリ気分になりました。NPO区画のトウモロコシやウリを箱いっぱいに収穫し3時過ぎ、帰途に付きました。高速道はお盆の混雑もさほどでなく、早仕舞いがよかったようす。      

正味7時間の労働。炎天下で、少し無茶だったかもしれませんがが、ときどきファーマーには、注意して頑張るしかないのです。麦わら帽子に守られ、氷らせたボトルの水や休憩時間のアイスクリームをエネルギー源にして。      (8月26日 文責:宮崎)
<草猛る 畑も小屋も 覆うほど  隆行>
<草を取る 十五年前の 母の声  隆行>