Author Archive: miyazaki

食と農シンポジウムまで30日/日本酒のアジア進出加速

12月23日 How are you doing

【食と農シンポジウムまで30日。参加者募集中。要領は12/15付】

日本酒の消費量が減ったかな・・・居酒屋なんかで飲んでいての印象だが、
日経新聞(22日朝刊)によるとこの20年間で半減したと。酒造会社は全国
に1807社(2009年度、種類等製造免許場ベース)あるが、実際に酒を作
っているのは1300社程度だそうだ。

国内での消費減退を受け、中小のメーカーが積極的にアジア市場を狙って
味とブランドを現地の嗜好に合わせ、日本食レストランやホテルに販売し、
急速に売り上げを伸ばしているという。韓国、シンガポール、台湾、中国など
アジアのほか米国やカナダなどがターゲット。

同紙には、白鹿(兵庫県西宮市、辰馬本家酒造)や出羽桜(山形県天童市、
出羽桜酒造),郷の誉(茨城県笠間市,須藤本家),南部美人(岩手県二戸市、
南部美人)など6社が一覧表になっている。南部美人は、盛岡赴任中にずい
ぶんと世話になった酒で懐かしい。

会津若松の栄川酒造の「栄川」も郡山に赴任したこともあり、長いこと世話に
なっている。磐梯山系の地下水を汲み上げて使っているのが魅力の1点で、
NPO食と農の姉妹団体「土日農業研究会」でもう15年近く前のことになるが、
自作の米を同社に持ち込み、”自分銘柄”の吟醸酒を委託生産してもらった
(760cc瓶で2000本も)こともあった。
そんなこんなで、栄川が輸出されているかどうかは分からないが、営業担当
役員のToさんに聞いてみなければならない。磐梯山系の水は売りですよ!
キレの良さは世界で通用するはず! そうでしょ、Toさん。

pm11:48 I’m OK

食と農シンポジウムまで31日/ピアノ職人の技が輸出されたが

12月22日 How are you doing

【食と農シンポジウムまで31日。参加者募集中。要領は12/15付】

農産物の輸出について何回か書きました。一転し、ピアノの輸出の話しを。
日経1面のコラム「春秋」の、今日12/22の記事、ぜひ書いておきたくて。
以下、そっくり全文です。読んでください(読まれた人もいるでしょうが)。

 ピアノを製作する楽器職人は5年ごとのショパン・コンクールに合わせて、音
づくりの技を競う。大作曲家の生誕二百年にあたる今年は、日本の音楽界に
とって節目の年だったに違いない。大きな敗北と勝利を一度に味わったからだ。
 コンクール予選には日本から17人のピアニストが参加したが、一人も本選に
残れなかった。アジア出身者は技巧には優れるが、2次、3次と選考が進むに
つれて姿を消した。優勝者はロシアの新鋭ユリアンナ・アヴデーエワさん(25)
だった。色彩感あふれる音色と、妖気すら漂う和音の響きが評価されたそうだ。
 彼女が本番で弾いたピアノがヤマハの新製品「CFX」である。このコンクール
では演奏家が好きな楽器を自分で選ぶことができる。日本製が首位となったの
は初めてだった。社内で「特器」と呼ばれる職人たちが静岡の掛川工場で製作
した一台だ。技術の粋を集めた手作りだから、値段は2千万円近くする。
 日本の演奏家は敗退したが、日本の職人の技は勝ち残った。とはいえクラシ
ック音楽の世界は保守的である。各国の有名ホールが保有するピアノは、ドイツ
のスタンウェイ製がほとんど。優れた技術や製品だけでは、市場に認められない。
世界最高峰の競演会でつかんだ栄冠が、技術を売る知恵を問いかけている。

農産物もコラム子のお説の通りだろう。優れた日本のモノやサービスをどう海外
の消費者へ売るか。生産者の顔とともにか、誠実な心や友愛の精神をもってか、
生産の現場の写真の迫真力を添えてか・・・。
商品の「見える化」がポイントと言えそうだ。

pm10:18 I’m OK

食と農シンポジウムまで31日/農家の実態1:農家数と農業者数

12月21日 How are  you doing

【食と農シンポジウムまで31日。参加者募集中。要領は12/15付】

日本の農業は「ダメ農業」「弱い農業」じゃあ、ないです!!
たくさんの方にご覧いただき、ありがとうございます。で、朝イチで書いてます。
このところ続けて、「日本の農業、頑張ってるじゃん」の一面を書いてきました。
(財)日本消費者協会の「月刊消費者」に連載中の「農林水産業げんき列伝」
を取材するため、あちこちの農家を取材していての実感であり,認識です。

TPP(環太平洋経済連携協定)への参加問題で、「日本の農業危うし」という
側面ばかりが強調喧伝されています。おかげで日本の「ダメ農業」「弱い農業」
のイメージが以前にも増して広がっています。もしTPPで農産物の関税が全廃
されれば日本の農業へのダメージが大きいことは間違いありませんが、こたび
の問題を期に、本当に「ダメ農業」「弱い農業」かどうか検証する必要があると、
考えています。

いろんな側面を見て、考えていきたいと思います。まず農家数と農業者数。
農家数は、1960年には606万戸(うち専業は208万戸)だった。
それが、2009年には170万戸(うち専業は40万個)まで減った。
農業就業者数は、1960年に1454万人、2009年には289万人へ減った。
一言で言うと、この傾向は先進国に共通した”都市化”の現象である。
いずれも農業の衰退と見る向きもあるが、数字だけでそう断ずるのは早計だ。
単純化して言えば、専業農家がきちんと儲かる農業をしているかどうかが重要。
もちろん兼業農家も存在しなければならず、農政は包括的でなければならない。
その上で、産業としての農業が存立するために、専業農家、さらには基幹農家
が「一事業者」として十分な「働き」をしているかどうかが問題になる。

農政も、そのメリハリを忘れず展開されるべきである。現状はその点で不十分。
専業農家の営農が全体としてその「働き」をしているかといえば、それも不十分。
ただ、しっかりと儲かる農業・将来展望のある農業をしている農家も沢山ある。
だから、ダメ農業と烙印を押すなかれ、弱い農業と十把一からげにするなかれ。
農家数や、農業就業者数が減っているからと言って衰退と言うなかれ、である。

ただ1つ問題なのは就業者年齢。高齢化(65歳以上)率は2009年61.4%である。
高齢化率は後継者の有無と強く関わる。数少ない取材体験から1つ言えるのは
「親が儲かる農業をしている家には、例外はあるがほとんど後継者がいる」ことだ。
そのことを、どう受け止め、農政に生かしていくかが問題だと思う。
もう1点。定年退職した65歳以上の高齢者を、”農業従事者”としてどう生かすか、
これも「社会のあり方」「国のあり方」を考えるとき、落とせない視点だ。基幹農家
ではパートなどで高齢の主婦や定年退職者たちが元気に働き、「労働力人口」に
なっているのだ。「よき社会」だと筆者は評価している。
NPO食と農、の活動もそこらのことを課題としてとらえ、さまざまな試行をしている。
そのことを強調し、「農家の実態1」のレポートの結びとする。
なお、農家数などの数字は、「平成22年版 食料・農業・農村白書」によった。

am11:28  I’m  OK

食と農シンポジウムまで32日/大手米卸が来年から中国で米販売

12月20日  How are  you doing

【食と農のシンポジウムまで32日。参加募集中。開催要領12/15付】

農産物の海外輸出がじわじわ増えている。高品質で美味しい日本産の
農産物が海外市場で戦える証拠だが、12/18付けの日経新聞夕刊
にちょっと変った記事が出た。
大手米卸の「木徳神糧」が2011年4月にも,中国大連市に合弁の販売
会社を設立し、国営の大手食品商社の中糧集団(COFCO)から仕入
れて米を小売りする。将来は日本の米も販売する計画だと。
木徳としては、日本では少子高齢化により米の消費が減少しているため
練り上げた精米技術を中国で発揮しつつ,近いい将来、日本から輸入す
る米の販売の地ならしをしておこうということだろう。
日本の米を中国に輸出するには日中両国の認可が必要だ。日経による
と、精米工場の害虫駆除の体制整備などに最低でも1年はかかり,木徳
が日本の米を輸入販売するにはまだ数年はかかる模様だ。

さまざまな形で日本の農産物の輸出が増えそうなことが窺えるニュース
で、喜ばしい。今後そうした輸出実績がどう積み上がり,一方で農産物
輸出のノウハウがそれに慣れない商社などでどう敏速に確立されてい
くか、そこらが注目すべき点だ。
輸出力をもつ農家が輸出を希望しても,彼らは自力でそのルートを開拓
していて、JETROなどに頼りたくても頼れない、といった声を聞く。
昨日19にも根菜類や紫蘇を台湾に輸出している農家のことを書いたが、
その農家もルートの開拓はほとんど自力でやっていると話していた。
JETROどうした、木徳神糧、頑張れ、と言っておこう。

pm11:23  I’m OK

食と農シンポジウムまで33日/TPPに賛成の農家も少なくない

12月19日 How are you doing

【NPO食と農シンポジウムまで33日。参加者募集中。要領は12/15】

昨日18日、TPPに関連した2011年度政府予算に関して疑問を呈した。
NPO食と農としてもスタッフそれぞれで意見が違うはず。詳細に状況を
チェックし、TPPについての見方考え方を整理していきたいと思っている。

農産物の関税撤廃などをルール化しようというTPPである。その参加に
対して農家は全部が反対かというと、実はそうではない。12月初め熊本
の農家の営農ぶりを数件取材したが、TPPについて賛否を聞いた3軒の
農家はいずれも賛成であった。1軒は11haを経営する蜜柑農家、他は
50haの根菜類栽培の農家、4haの紫蘇栽培農家。後者2軒はすでに
台湾などへ産物を輸出している農家だった。共通しているのは日本では
平均耕作面積(1・83ha)を大きく越える大規模農家であることと、商品
の品質に絶対的な自信をもっていることである。内向きの日本の農政に
みな不満をもち、今後の日本の農業の行く末に対しても「海外の農業と
十分対抗してやっていける」と明言していた。農法、経営方法につき絶対
の自信をもち、農政についても一家言をもっている人ばかりだった。

こういう人たちは、規模拡大に対し、10a拡大したから2万円を付与する
という制度を、どう受け止めているだろうか。いずれそこらについても生
の声を聞いてレポートするが、おそらく「そんなサポートでは日本の農業
の足腰を強化することにはならない」と思っているに違いない、私はそう
想像する。その予算100億円は、極論だが捨て金にしかなるまい。

50haの農家は、ITなどの企業誘致ではなく遊休地が目立つ町村ならば
農業法人を誘致する行政をやってくれれば、ウチはどんどん進出すると
話した。現状はなかなかまとまった耕地が確保できず、規模拡大が出来
ない悩みを訴えた。ぽつんぽつんと例えば1ha程度の借地が見つかって
も作業効率が悪いので、進出できないのだと。
100億円の使い道について知恵を絞ろうと提案した。このような農業法人
誘致を促進するための制度資金にするのも、一法ではないか。10a拡大
したからといって、その報奨金か激励金のように2万円を付与する、など
という「バラマキ」よりは、一見しただけではるかに有効ではないか。

pm11:53  I’m OK