食と農シンポジウムまで31日/ピアノ職人の技が輸出されたが

12月22日 How are you doing

【食と農シンポジウムまで31日。参加者募集中。要領は12/15付】

農産物の輸出について何回か書きました。一転し、ピアノの輸出の話しを。
日経1面のコラム「春秋」の、今日12/22の記事、ぜひ書いておきたくて。
以下、そっくり全文です。読んでください(読まれた人もいるでしょうが)。

 ピアノを製作する楽器職人は5年ごとのショパン・コンクールに合わせて、音
づくりの技を競う。大作曲家の生誕二百年にあたる今年は、日本の音楽界に
とって節目の年だったに違いない。大きな敗北と勝利を一度に味わったからだ。
 コンクール予選には日本から17人のピアニストが参加したが、一人も本選に
残れなかった。アジア出身者は技巧には優れるが、2次、3次と選考が進むに
つれて姿を消した。優勝者はロシアの新鋭ユリアンナ・アヴデーエワさん(25)
だった。色彩感あふれる音色と、妖気すら漂う和音の響きが評価されたそうだ。
 彼女が本番で弾いたピアノがヤマハの新製品「CFX」である。このコンクール
では演奏家が好きな楽器を自分で選ぶことができる。日本製が首位となったの
は初めてだった。社内で「特器」と呼ばれる職人たちが静岡の掛川工場で製作
した一台だ。技術の粋を集めた手作りだから、値段は2千万円近くする。
 日本の演奏家は敗退したが、日本の職人の技は勝ち残った。とはいえクラシ
ック音楽の世界は保守的である。各国の有名ホールが保有するピアノは、ドイツ
のスタンウェイ製がほとんど。優れた技術や製品だけでは、市場に認められない。
世界最高峰の競演会でつかんだ栄冠が、技術を売る知恵を問いかけている。

農産物もコラム子のお説の通りだろう。優れた日本のモノやサービスをどう海外
の消費者へ売るか。生産者の顔とともにか、誠実な心や友愛の精神をもってか、
生産の現場の写真の迫真力を添えてか・・・。
商品の「見える化」がポイントと言えそうだ。

pm10:18 I’m OK