Monthly Archive: 4月 2011

牧草の放射性物質基準値をどう理解するか

4月30日 How are you  doing

農水省は4/26、牧草に含まれる放射性物質の基準値を公表した。基準値
は放射性セシウムが300ベクレル、放射性ヨウ素が70ベクレル。
これを受けて千葉県が4/28、県内3箇所の畜産総合研究センターの牧草を
調べたら、市原市と八街市でこれを上回ったという。
市原では放射性セシウム1100ベクレル、放射性ヨウ素230ベクレル、八街で
は放射性セシウム350ベクレル、放射性ヨウ素90ベクレル、だった。

これをどう見るかだ。4/28の読売新聞では、下道国(しも・みちくに)藤田保健
衛生大学客員教授(環境放射線学)が、解説している。主要な部分はこうだ。
<牧草の基準値は、乳牛用は放射性ヨウ素と同セシウムともに設定されたが、
肉牛用はヨウ素の基準値はない。これはヨウ素の半減期が短く、牛乳には影響
するが、精肉の場合は加工されるまでに、問題ない値にまで下がるという判断
からだ。基準は、例えば100の放射性物質を取り込んだとして、原乳(加工前の
牛乳)や筋肉にまわる分がどれくらいか、という計算式に基づいている。放射性
物質が家畜の体内に入ると、蓄積して放射線量が上がるのではないかと思う人
もいるかもしれないが、放射性セシウムは新陳代謝によってフンや尿などとして
常に排出されていく。新たに取り込まれる分がなければ、時間の経過により原乳
や筋肉を含め家畜の体から減ってゆく。・・・・>

もう少し、詳しく、もし実験結果があるなら、そのデータを付けた解説記事にして
欲しい。とても分かりやすい解説ではあるが、これでは科学的裏付けがない。
というのが、私の情報リテラシーだ。よし、下道国・客員教授に取材するぞ、と
思いながら読みました。機会が得られれば、この欄で明らかにします。
(4月30日深夜、記す)

放射線の発ガンリスクは、100ミリシーベルトで受動喫煙並み

4月27日 How are you doing

表題の記事が日経新聞4月25日朝刊にある。さあ、この記事をどう見るかだ。
情報リテラシーが問われる重要な記事だが、専門的過ぎて、んん?んん?の連続。
多角的に、自ら調べ、自ら記事の真偽の判断をするしかない、またまたの難問。
全文を移入しておこう。以下の通り。

放射線を健康に影響が出るとされる100ミリシーベルト程度浴びた場合でも、がん
の発生するリスクは受動喫煙や野菜不足並みに止まることが、国立がん研究
センターの調べでわかった。肥満や大量の飲酒、喫煙に比べると低い。低線量
による放射線による健康影響を考える上で、ひとつの目安になりそうだ。
広島、長崎の原子爆弾で被爆した人のうち約4万4000人が、その後、どの程度
の割合で肺がんなどを発症したかを長期間にわたって追跡調査した放射線影響
研究所などの論文と、国立がん研究センターなどが実施してきた生活習慣による
がん発生リスクの疫学研究とを、同センターの津金昌一郎・予防研究部長らが、
比較検討した。
原爆で100ミリシーベルトの放射線を浴びた集団は、浴びていない集団に比べてがん
になるリスクが1.08倍だった。生活習慣によるリスクと比較すると、1日1箱たばこ
を吸う夫を持つ妻が受動喫煙でがんになるリスク(夫が禁煙の妻と比較して1,02
~1,03倍)や野菜嫌いな人のリスク(野菜を食べる人と比較して1,06倍)よりもわ
ずかに高い程度だった。
肥満や運動不足、塩分の取りすぎなどでがんを発症するリスクは1,1~1,2倍程度
で、放射線を100ミリシーベルト~200ミリシーベルトを浴びた場合よりも高い。
一方、男性の喫煙者はたばこを吸わない人よりも1,6倍がんになりやすい。放射線
の被爆量で見ると、200ミリシーベルト浴びた場合のリスクとほぼ同じだという。
津金部長は「がんは様々な要因が複雑に絡み合って発症する。放射線リスクだけ
を気にしすぎないようにしてほしい」と話す。
以上である。

一つの比較ではあろう。疫学的研究といっても、データの比較が、例えていえば水
の何かと油の何かをある一面だけで突き合せてみるといった類のもので、単純に
倍率の違いだけを、がん発症のリスクの違いと捉えていいのかどうか。記者が大き
な溝を、えいやっと飛び越えて記事にした雰囲気が漂っている感じがある。というの
が私の情報リテラシーだ。まずは、津金部長に直接聞くことから真偽の検証をする
手順が思い浮かぶ。その機会をもちたいと願いつつ、宿題の一つとして念頭におく
ことにしよう。                        (4/27未明。宮崎記す)

菅首相は人間か?

4月23日 How are you doing

1週間ぶりの更新。お訪ね下さる方々に、またタイトルに、申し訳ない。
お詫びします。欲張り性分の頑張り屋の物書きゆえ、「ほぼ毎日~」と
言ってしまっているのです。極力そのことに近づけるよう原稿更新して
行きますので、ときどき覗いてみて下さい。

原発事故につき、一言だけ、これだけは、言っておこう。菅首相、被災者
訪問の目的はいったい何だったのですか? 慰問してどうするんですか? 
謝罪、謝罪でしょうがね。土下座してでも「みなさんすみません。重大事故
を避けなければならなかったのに、力不足で的確な手が打てませんでした。
かくなる上は残った力を振り絞り、一身をなげうち、収束へのロードマップ
の実現に努めます。長らくご苦労をおかけしますこと、どうかお許し下さい」
ぐらい言わないと。避難所の人たちは、勘弁してくれないわな。立ったまま
「頑張ってください」じゃあ、「総理、もう帰っちゃんですか」となるのは当然。
せめて、せめてですよ、丸々1日のスケジュールで謝罪して廻るべきだった。
政務をほうっておいても、そうしたら良かったのに。

一国の長は、人間としてかく考えるべし・かく行動すべし、という高邁な姿、
強い意思を常に国民に示していかないといけません。閣内でももちろん、
永田町でも、国会においてでも、もちろんです。それで初めて最高権力者
としての威厳が醸し出せるのです。それなくしてGovern(国を統治する)
などなりません。まず、人として「みなさんすみませんでした」と土下座して
謝る。その姿勢が必要でした。土下座は、自然と出る行為ではありません
か。菅首相、あなたの人間性を見せられるせっかくのチャンスをあなたは
またも逃しましたね。

菅首相の翌日(22日)、被災者を訪ねた東電・清水社長は、被害者の皆さん
を前に、土下座して謝った。そう、当たり前のこと。きついきつい罵声が飛ん
でいたが、それも当たり前のこと。1週間もかけて各地を回り、謝罪行脚して
廻ればいいだろうに。そう思いました。

pm12:02  I’m  OK

被災地支援

4月16日 How are you doing

被災者のみなさん、大変ですね、身体に気をつけて生き抜いて下さい。
みんなが応援しています。NPO食と農、では筑波の畑でジャガイモに
続き、ぼつぼつサトイモを植えます。サツマイモと合わせて3種の芋で、
1000kgの食料支援をしたいと頑張っています。

湘南童謡楽会、という宮崎が代表を務める会では、6月8日に鎌倉で、
7月2日に藤沢で、東京芸大の学生さんたちのボランティア出演を得て、
オーボエ四重奏のチャリティコンサートを開き、義捐金をそっくり被災地
に差し向けるべく計画しています。
●6月8日は午後7時から、鎌倉生涯学習センターホール(280人)。
●7月2日は午後2時から、藤沢労働会館ホール(290人)。
会場への道順は省略します。恐縮ですがインタネットでお調べ下さい。

出演者については、「私憤公憤まじめにほうげん」という宮崎のサイトに
書いています。追ってこの欄でもご紹介します。どうぞ、皆さん方のお力
添えをごよろしくお願い致します。被災地支援は、どのように息長く組み
立てるかだと思います。できることを1つ1つ粘り強く! ですね。

若いころ新聞社の宮古通信部に勤務していてお付き合いのあった方々
で、新聞やTVに出てくる岩泉町の伊達勝身町長、宮古市のIT部品企業
の社長・田鎖巌さん、復興の先頭に立って頑張ってますね。心強く思って
います。一段落したら元気付けにいきますよ。健康に気をつけて下さい。
我慢ですね、闘いですね、1日1日、ということですね。応援してます。

pm2:08 I’m OK

責任感

4月8日 How are  you  doing

玄侑宗久さんが、NHKテレビで迫り来る放射能の危険に対して語って
いた。玄侑さんは芥川賞の受賞作家で福島県三春町の福聚寺の住職。
三春町は、原発20km圏内の退避地区の人たちが”西へ西へ”と退避
している町で、もっと西の郡山や会津若松などへ退避する人たちもいる
中の、完璧に安全と言い切れない区域。

でも、玄侑さんは「檀家を置いて住職が逃げるわけにいかない」と。静か
にきっぱりと言い切った。それがお寺さんの、住職の責任、ということ。
私はそう聞いた。いやもっと深い人間観や生命観があるに違いないが、
ま、ここは責任感と聞いておいて、間違いはあるまい。

わが神奈川県で。ある有名な教育関係者が、「公務」を放棄して自分の
子供だけを連れて、関西方面の知り合いかどこかへ避難したと聞いて
いる。震災発生からそうは日をおかず、早々だったとのこと。公務は厳然
たる重要なもので、それを目前にしての”敵前逃亡”。教育長は「せめて
公務を果たしてからの行動であったなら」と呆れ返っていた。

身の安全を期したいという人間の最も原初的な欲望に忠実に従った判断
だったわけだ。心理学者のA・H・マズローは、欲望の5段階説で、下から
順に、「生理的欲求」「安全の欲求」「帰属の欲求」「自我の欲求」「自己実  現の欲求」と分析していて、この人の「やばい、早く安全なところへ」という
欲求は、人間心理からすると、普通のことだった。分からぬではない。
そう、個人的行動として、分からぬではない。この人が教育関係者で公務
をもっていなければ、それで何も問題はなかった。

しかし、公的な人の、公務を放棄しての行動は許されるべきものではな
い。立場をわきまえた、柔軟な懐深い判断と慎重な行動が必要だった。
世の中、ときとしてこうした短絡的・硬直的、もっといえば狂信的な言動を
取る人がいるものである。今後原発事故の収束が遅れ、もし神奈川まで
も高い放射能汚染が広がってきて、「だから私は先手を打って行動した」
などとこの人が口にするようなときが万一あってもそれは違う。「だから」
というのが違う。この迷走事件の決着がどうつくか、フォローして行こう。

それにしても、原子炉を平常の冷却状態までもっていく作業が、いまだそ
の本格作業に着手できないという失態は、なんとも腹立たしい。この欄で
も何回か書いた。フェイルセイフティの構築が貧弱だったこと、初期対応
が後手を取りずっとそれが続いていることなどが主原因だ。政府の情報
の出し方にも、さらにはマスコミの半可通な記事も大いに問題だった。

am1:18  I’m OK