農業アラカルト1

11月3日

[農作業事故多発!! 趣味的農業を楽しんでいる方々、120%の注意を]

◆農水省は令和2年6月分から農作業に関わる死傷事故を月ごとに集計し発表しています。都道府県、農機具販売業者、製造事業者等から収集したもので、すべての事故という訳ではありませんが、死亡事故に関しては全貌に近いものでしょう。こわい現実に眼を向けましょう!!

◆令和3年9月に発生した死傷事故は、発表によると以下です(農水省HPなどから)。

農業機械作業に係る死傷事故:51件
うちコンバイン         :18件・・・・うち9件が死亡事故
うち乗用型トラクター :8件・・・・・同3件
うち歩行型トラクター :8件・・・・・同1件

その他の死傷事故:8件
 うち高所からの転落:3件  ほか

◆農水省では次のように注意書きをしています。

  • 今回、コンバインによる死傷事故が18件報告されており、このうち9件が死亡事故でした。直近(令和元年)の「死亡事故調査(悉皆調査)」におけるコンバインの死亡事故は9件であり、任意の報告件数にもかかわらず、わずか1ヶ月間で同数の死亡事故の発生が確認されたこととなります。
  • 今回報告のあった9件の死亡事故を詳しくみると8件が転落・転倒によるものでした。コンバインは、小さな段差でも傾きやすく、運転席からの死角も多くあります。ほ場進入路など狭い場所での移動では、補助者に誘導をお願いしたり、降車して路肩の状態を確認するなど、特に慎重な作業が必要です。
  • また、後退するコンバインにひかれた可能性のある死亡事故も報告されています。運転手は、後進の際には周囲の状況を確認するとともに、ホーンを鳴らすなど合図をしてから作動させる習慣を徹底しましょう。

◆趣味的農業にはコンバインは直接的には関係ありませんが、耕運機や草刈り機は良く使います。筆者は昨年5月、小型耕運機の操作ミスで機械をバックさせてしまい後ろ向きに転倒、腰の骨を折りました。もう1件、10年ばかり前に、大型耕運機を使用中に畑から農道に機械を走り出させてしまい、自分も機械ごと農道下2mほどの田圃へ突っ込んでしまいました。幸い打撲ぐらいで大事に至らなくて助かりましたが、「命拾い」をした感じでした。なぜ機械が走ってしまったか? 畑の柔らかい土を順調に耕していた耕運機のローラーが、急に固いん路面に出たため土を掘れずに、ガタガタと走り出したーーというわけです。ぼんやり操作していたせいです。

◆その教訓--。①耕運機運転では気を抜かないこと。②異常事態が起きたら、耕運機のクラッチをすぐにオフにすること。手でコントロールしようとしないこと!

                         (宮﨑記)