NPO食と農、についてのエッセイその3(最終)

2月8日 How are you doing?

分割掲載の3回目です。
NPO食と農、の活動の一端です。
どうぞ、ご支援ください。

農場運営と啓発活動と

農作業以外の活動を見よう。その1つ。農場では芋類が栽培の手間が少なく保存が利くのでそれを中心に大目に栽培し、会員にプレゼントするほか産直購入してもらっている。それでも余る分を2年前から主婦連が年に数回催す主婦会館(東京四谷)前での産直市に生産者の1人として参加、リーズナブルな価格で提供し(毎回1~2万円の売上)、無農薬の安全野菜として喜ばれている。

ほかには、東京の料理学校の子供グループに畑へ来てもらい(実績2組)、野菜の収穫などを体験してもらうほか、管理を受託する栗園に東京の生協関係者40人に栗拾いに来てもらい(実績2年)、1人1000円の体験料収入に結び付けている。

昨年夏には、311の被災者のため「三陸鉄道を支援する会」などへジャガイモ150kgを放射能検査をし安全確認をした上で炊き出し用に寄贈した。

もう一つは啓発活動である。毎年、「食と農」の講演会を開くことにしていて、2010年には1500人会場で小泉武夫・東京農大名誉教授の講演を行い、マスメディアの記事にもなった。

 

グリーンツーリズムと食育

以上のほかはもう自慢する材料はない。会員は思うように増えないし、趣旨には賛同という会員であっても、余暇がないのか畑出動は頭打ちである。

NPO創設後に起きたリーマンショックによる不況の影響もあるのかもしれないが、運営力や資金力不足など課題は多い。

しかしアピールしたいネタはある。筑波山登山はロープウェイがあり、頂上から富士山も太平洋も眺望できるので、農業体験を含めたグリーンツーリズムにオススメだ。国土観や郷土愛を育くむ格好の素材でもある。

農場主の旧友は鶏を100羽も飼って現金収入源としている。その鶏に抱卵させ雛が孵化する瞬間を子供たちに見せ、そこにある「卒啄の教え」を学ばせる食育は効果の大きいサプライズプランだろう。友人と相談し、いつでも受け入れOKだ。

 

農政を司る君に告ぐ

日本の農業に少し触れたい。土日農研農場の地主永瀬さんは82歳のバリバリの現役・梨農家だ。その梨は日本一と言ってよいほどの絶品。でも後継者はいない。旧八郷町内に10年前は100戸以上あった梨農家が今や半減、「近い将来、全滅だ」と永瀬さんは吐き捨てる。原因は農家の高齢化。解
決策はない。

農政はと見れば、新規就農者対策一つをとっても「格好ばかりで無力だった」と永瀬さん。TPP議論では各政党とも「農業保護は口先ばかり。本気じゃない」とバッサリ。20年に及ぶ付き合いで永瀬さんの身になって農業を見られる耕すジャーナリストとして、まったく同感だ。

日本の農業のワザは、果物でも米でも世界一である。その味も品質も外国産を圧倒している。それがなぜ外国に負けるのか?

 君よ、耳を開いて聞くべし。

一生を農業にかけてきた農家のワザが、後継者がなく消滅寸前の現実を。果物はダメでも米は大丈夫とでも言うのか?

君よ、眼を開け直して見よ。大分県日田盆地の大分大山町農協を。長期ビジョンの下、山に梅や栗を植え、全国最低レベルだった農家所得をトップクラスにした人々の才能と熱意を。

徳島県の山間の上勝町を。あの“葉っぱビジネス”で高級料理に添える葉っぱを高齢者がこぞって採集し、何千万円を稼いでいる人々の才能と熱意を。                
                           (2/8 宮崎記す)