2月3日 How are you doing?
大学の校友会誌に、「NPO食と農」の活動を紹介する原稿を依頼され、書いたエッセイです。
「農の楽しさ」「農体験の意義」を綴りました。長いので、何回かに分けてアップロードします。
その1・・・・・・・。
幼な子の驚異の集中心
タケシ少年のことから筆を起こしたいと思う。
7年前、Yタケシ君は3歳のとき私が主宰する「土日農業研究会」の筑波農場(茨城県石岡市宇治会=旧八郷町)へ、両親と車でさいたま市からやってきた。のちに生まれた妹もまた。
教育熱心な母親が拙著『週末農業を楽しむ本』を読み、「小さいうちから子供を自然に親しませたい」というのだった。タケシ君は人見知りしたが、「よく来たね」と気持ちをほぐし、畑へ誘ううち心を開いた。10人~20人の週末ファーマーのオジさん・オバさんにも。
2年目の5月。隣町・かすみが浦市のイチゴ農家の友人宅へ大挙して行った。イチゴ狩りをさせてくれる“恒例の行事”でのタケシ君が忘れられない。
イチゴ畑にたわわに実る真赤なイチゴに、タケシ君は目の色を変えた。キズはないか良く見て、大きいのを脇き眼も振らず千切っていった。「お母さんが赤ちゃんを見てるからボクが取るの」とぼそっと言うのを聞き、私はのけぞった。
幼な子の素直な心、集中心に触れ、私はそれを大事にしてあげなければと思った。
自然の中で育つということ
土日農研の畑は梨農家に借りた1000坪ほどの広さ。そこで葉もの、果菜、根菜など沢山の野菜(最大80種)を通年で栽培したが、あらゆる作業を彼にやらせた。彼の好奇心は強く、畝に穴を開け種芋を埋めるジャガイモの種植えなどを上手にこなし、とりわけ収穫(例えばトマト)には夢中になり、全身に喜びをみなぎらせた。
収穫の喜びは食べる喜びへと続く。コンパネを並べた仮設テーブルをみんなで囲み、取立てのトマトやキュウリを丸かじりした。ジャガイモを茹で、野菜を天婦羅にし、自作の蕎麦でソバをこね、即茹でて食べた。豊穣の食卓だった。
食後、タケシ君は畑友達の小学生の兄弟と仲良く遊んだ。そして怖さを克服し、カエルやカブトムシ捕りを習い、いつの間にか虫好きになった。
片や私は、彼らに竹トンボや水鉄砲作りを教え、テントに泊り、畑で巨大なキャンプファイヤーをし、蛍狩りの穴場に連れて行った。子供たちの眼がいきいきと輝いたが、それは子供だけでなく大人にも週末農業プラスαの楽しさだったはずだ。
ジョン・デューイとルソー
農業、自然、田舎のもつポテンシャリティがここにある!!
私はこの地での農業体験でそう確信し、子供たちに「