熱しやすく冷めやすいか日本の消費者考~食と農の交流会と併せて

5月24日  How are you doing

日本の有機農業がずっと停滞していると、先日書きました。その理由を精細に

調べることも大事であると。消費者サイドの問題はどこにあるのでしょうか? 

その点もきっちり検証しないといけませんが、私が現時点で感じていることを

大雑把に述べておきます。

以下は、さる523日、「食と農」というテーマに関心のある人たち30数人

(ビジネスマン、運動家、研究者、コンサルタント)が参加した「NPO食と農」

主催の「食と農を語る交流会」で配布した、会の主旨をペーパーにした理事長・
私の文章
ですが、この中で、消費者に帰さるるべき有機農業停滞の原因の一端に
つき触れてい
ます。そのペーパーの文面を少し手直しして、ここに記載します。
 なお、交流会については、近日中に稿を改めてご報告します。

人の生存の根幹たる「食と農」が日本ではまったく奮いません。有機農業につ
いて考えると、1990年代からようやく陽があたり始めました。戦前にはあったの

ですから復活し始めたと言ったほうがいいかもしれません。2006年には有機農業

推進法が議員立法で成立し、「有機JAS」も何度目かの改正が先月施行されたばか

りです。有機農法や有機農産物の流通に関するルールが相当細かく定められてい

ます。生産者はそのルールに合わせて、より良い産物を作ろうと一生懸命になっ

ています。ところが消費はどうかというと、この10年、あるいは20年のスパン

で見て、ほとんど横ばいです。正式な数字はわかりませんが、有機農業の農地の

利用農地に対する割合は約0.2%程度です。実にヘンな構図です。

 ヨーローッパでは各国とも堅実な普及ぶりです。オーストリア、スウェーデン、

ラトビア、イタリアなどがトップグループで、有機農業の農地が利用農地の10%

前後までにもなっています。ドイツは約5%、フランスが約2%で、日本よりも

はるかに高いです。

この差は何でしょうか? 精細に分析する必要がありますが、大雑把に言って

しまえば、消費者の意識の