ぬいぐるみはそもそも男の子用なのか、読売新聞の人生相談より

930日 How  are  you  doing?

読売新聞から。「人生案内」のホンワカやりとりを、書きたくなりました。

記事は数日前。多忙のピーク時。記事の“ホンワカ夫君”が心底羨ましく。

1か月ずっと超多忙でした。当グログ休載ばかり。ここでお詫びをして・・・。

 

<相談>

40代の主婦。会社員の夫が熊のぬいぐるみに執着します。一日中、熊の

話ばかりするのがうっとうしくて、真剣に悩んでいます。

 ぬいぐるみは、以前に私が買ったもの。夫が10年前に押入れで見つけ、

「閉じ込めたらかわいそうや」と部屋に置き「くま吉」と名付けました。

その時は「優しいな」と思いました。

 今では「元気か」「暑いですなぁ」などと夫は盛んに話しかけます。寒い

夜に毛布をかけてやって夫は風邪を引き、病院に行きました。家事に忙し

い私を気遣わず、熊の話ばかりするので「ばかばかしい」と言うと、「くま

吉が嫌いか」と聞かれました。意味がわかりません。

 先日も久しぶりに二人で出かけた旅先で「売店の人がくま吉に似ていた」

「くま吉に土産を」などと言うのでキレてしまいました。私の買ったぬい

ぐるみだから、夫は「大事にしなさいと」と言いますが、私のことはさほど

大事にしません。「自分が死んだらくま吉を頼む」という夫とどう暮らせば

よいのでしょう。(大分・R子)

<答え:最相葉月>

 さあて、困りましたね。真剣な悩みとありますが、たんなるのろけ話とも

思えるからです。よその女性にうつつを抜かして妻を泣かせる男が多い昨今、

かわいい夫ではありませんか。

 知っていただきたいのは、熊のぬいぐるみはそもそも男の子用に作られた

という説もあることです。古来、熊は森の王といわれ、神話や童話では自然

界の偉大な治癒者と考えられてきました。不安や悲しみを抱える少年を慰め、

困ったときには知恵を与えてくれる心強い友人なのです。

 ご主人はサラリーマンだそうですが、会社で苦労なさっているのはありま

せんか。疲れている様子はありませんか。「くま吉」はそんなご主人にとって

日々のストレスをぬぐい去ってくれる大切な神様なのかもしれませんよ。愚痴

を聞かされることに比べれば、あなたへの気遣いにも感謝すべきでしょう。

 ただ一つ気になるのは「くま吉」をかわいがるあまり、自分の身の回りまで

がおろそかになっていることです。ここは愛想を尽かすのではなく、あたたか

い心で接してあげたほうがいいでしょう。

 ご主人が冬眠してしまわないように。(以上) (930記す 文責:宮崎)