8月5日 How are you doing?
ロンドンオリンピックが酣。たけなわ、ってこう書くことをwordで確認する。
五輪は、いろんなことを教えられる、スポーツ・オブ・スポーツってことか。
どの競技も超一流アスリートの闘いはやはり凄い。美しい。あのバトミントン
も凄かった。あいつらのアスリートとしての、人間としても誇りはシャトルの羽
(鳥の羽)より軽し、ということだけど。
日本人の活躍を新聞で読むと、試合の分岐点や綾などTVでは知りえない解説が
面白い。また話題になった選手、とりわけメダリストのエピソードが興味深い。
今日は、日本のメダリスト2人のことを、記憶に刻むために書いておこう。
× × ×
女子100m平泳ぎ銅の寺川綾選手は北京代表選考会で敗退後、北島康介を育て
た名伯楽平井コーチの門下生となったが、指導の折々に「でも」と言ってしまう
後ろ向きの姿勢からようやく脱し、いろんな目標設定にチャレンジするようにな
って上達のスイッチが入ったそうだ。そして「人間が変わった」と平井コーチが
新聞でコメントしていて、感動的だった。
チャレンジし、結果を出して「人間が変わる」とは、なんて素晴らしいことだ。
人生の妙味だと思う。
× × ×
体操のエース・内村航平選手は、団体総合の初戦で外国勢も含め誰も寄せつけ
ない得意種目である鉄棒で、まさかの落下をしてしまった(それでも銀を取った)
が、次の個人総合では、調子を取り戻してダントツで優勝し、「自分が自分である
ことを確認した」とインタビューに答えた。
大一番に望む人間の弱さと強さを見せつけられたし、人間としての「自分を知る」
という心の営みが、インタビューでリアルに見えた気がした。また、技の習得や
上達は、「自分を確認する」ことなのだなと、体操競技における選手の心の営みに
思いを馳せた。
鉄棒の演技を見るたび、子供のころの大切なおもちゃだったバネ仕掛けの鉄棒
人形の大車輪を思い出すが、選手たちは機械ではない、生身の人間なのだと改め
て認識した。
「汝自身を知れ」とは古代ギリシアの哲学者ソクラテスの言葉で、「自分を知る」
ことである。自分を知る、っていったって、実はなかなかピンと来ない。いつも、
なかなか。あるSNSで、小生、粗倉哲などと名乗っているけれど。
「自分が自分であることを確認した」という内村選手のことを、しかと記憶し
ておきたいと思う。
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オリンピックの佳話は、尽きない。またネタを見つけたら、書くことでしょう。
当欄の記事、書かずにおられない、思いを共有したい、ぜひ読んでもらいたい、
と思うものを書いていますゆえ。 (8/5 宮崎記す)